医療機関の緊急アラートを当直医に即通知
遠隔医療・訪問看護の見守りシステム×自動電話通知で実現する24時間対応体制
医療機関のアラート自動電話通知とは、医療機器やシステムの異常を検知した際に、メール通知をトリガーとして当直医や看護師に自動で電話をかけて確実に伝える仕組みです。
在宅医療や遠隔医療の普及に伴い、患者の自宅に設置された生体モニター、見守りセンサー、医療機器などからのアラートを、離れた場所にいる医療スタッフにいかに早く・確実に届けるかが重要な課題となっています。
多くの医療システムはアラート発生時にメールで通知を行いますが、夜間や休日はメールに気づけないリスクが常につきまといます。アラートへの対応が数分遅れるだけで、患者の容態悪化や医療事故につながる可能性があるため、「確実に気づかせる」仕組みの構築が求められています。
本記事では、医療現場におけるアラート通知の課題を整理し、メール×自動電話通知による解決策を、導入事例とともにご紹介します。
1. 医療現場におけるアラート通知の3つの課題
課題① 遠隔医療システムの障害通知が届かない
遠隔医療サービスを提供する医療機関やITベンダーでは、システム障害が発生した場合に対応医師へ迅速に連絡する必要があります。しかし、システムからの障害通知はメールで送信されるのが一般的であり、夜間や休日は医師がメールを確認できないケースが少なくありません。
とりわけ、画像診断や遠隔モニタリングなどのサービスでは、システム停止が直接的に診断の遅延や患者対応の中断を引き起こすため、通知の遅れは医療の質に直結する深刻な問題です。
課題② 訪問看護の見守りセンサーアラートに気づけない
在宅療養中の患者に装着されたバイタルセンサー(心拍計、SpO2モニターなど)や、ベッドセンサー、見守りカメラが異常を検知すると、システムからメールでアラートが発報されます。しかし、オンコール当番の看護師が就寝中や入浴中の場合、メール通知だけでは気づくことが困難です。
特に、ターミナル期の患者や、心疾患・呼吸器疾患を持つ患者では、バイタルの急変にいかに早く対応できるかが生命予後を左右します。「メールは送られていたが、誰も気づかなかった」という事態は、絶対に避けなければなりません。
課題③ 医療機器のアラート疲れ
医療現場では、システムや機器から大量のアラートメールが日常的に発報されます。定期メンテナンス通知、軽微な警告、テスト送信なども含まれるため、本当に緊急な対応が必要なアラートが他の通知に埋もれてしまう「アラート疲れ」が深刻な問題です。
すべてのアラートに対して電話通知を行うと、不要な通知に振り回されて逆に看護師の負担が増加します。「本当に緊急なアラートだけを選別して電話通知する」フィルタリングの仕組みが不可欠です。
2. メール×自動電話通知で「確実に気づく」仕組み
「急コール」は、特定のメールを受信すると自動で電話をかけて知らせるクラウドサービスです。メールの件名・本文に含まれるキーワードを解析し、条件に合致した場合のみ担当者に自動で電話を発信するため、「本当に必要なアラートだけを電話で知らせる」ことが可能です。
急コールの処理フロー
| 順序 | 処理内容 | 医療現場での具体例 |
|---|---|---|
| 1 | メールをフィルタリングして抽出 | バイタルセンサーから「SpO2 < 90%」を含むアラートメールを受信→急コールが件名・本文のキーワード(例:「critical」「異常値」)で判定し、架電対象として抽出 |
| 2 | 管理者に受付メール/SMSを送信 | 「アラートを受信し、当直医への架電を開始します」と管理者に即時通知 |
| 3 | 担当者に自動架電(順次 or 一斉) | 当直医Aに架電→出ない場合→当直医Bに自動リレー(呼出10秒で切替)。または複数の当直スタッフに一斉架電 |
| 4 | 担当者からボタンプッシュ回答を取得 | 当直医が電話を取り、「対応可」ボタンを押して回答。「対応不可」の場合は次の医師にリトライ架電 |
| 5 | 架電結果をメール/SMSで共有 | 「当直医Aが対応可と回答しました」という結果が管理者・看護師チームにメール/SMSで自動通知。誰が対応するか全員が把握できる |
急コールが医療現場で選ばれる3つの理由
① 高精度なフィルタリング(キーワード20個・正規表現対応)
急コールでは、メールの件名・本文に対して最大20個のキーワードを設定できます。さらに、非架電条件設定として正規表現が利用可能なため、「定期メンテナンス通知は除外」「テスト送信は無視」といった精密なフィルタリングが可能です。これにより、アラート疲れを防ぎつつ、本当に緊急なアラートだけを確実に電話通知できます。
② 呼出秒数10~60秒の柔軟設定で迅速なリレー
医療現場では1分1秒の対応速度が重要です。急コールでは、呼出秒数を10秒から60秒の間で1秒単位に設定可能。最短10秒で応答がなければ次の当直医にリレーされるため、「誰かが確実に気づく」までの時間を最小化できます。
③ 特許技術に基づく高信頼性(特許第6244057号)
急コールの中核技術である「連絡情報解析通知システム」は特許を取得しており、稼働率99.98%のクラウド基盤で24時間365日安定的に運用されています。人命に関わる医療現場のアラート通知において、この高い信頼性は大きな安心材料です。
3. 導入事例:遠隔医療での活用(株式会社STERS様)
遠隔医療の現場で「急コール」がどのように活用されているか、株式会社STERS様の導入事例をご紹介します。
導入前の課題
株式会社STERS様は、医療機関向けに遠隔画像診断サービス(D2D)を提供しています。このサービスでは、遠隔地にいる専門医が画像データを受信し診断を行いますが、システム障害が発生した場合、対応可能な医師への連絡手段がメールに限られていました。
しかし、夜間や休日はメール通知を確認できない場面が多く、システム障害への対応が遅れるリスクが常に存在していました。医師にとっても「いつメールが来るかわからない」緊張感が、心理的な負担となっていました。
急コール導入後の効果
急コールを導入したことで、システム障害が発生するとアラートメールをトリガーに、対応可能な医師に自動で電話通知が行われるようになりました。
- 即時性の向上: メール送信から最短15秒で電話が鳴り、医師が確実にアラートに気づける体制に
- 確実性の向上: 限られた専門医に、曜日・時間帯でシフトを組み自動で架電通知することで、「医師への疎通時間の短縮」と、救急医療機関の「連絡担当者の負担軽減」を実現しました
- 医師の働き方改革に貢献: メールを常時チェックする必要がなくなり、電話が鳴るまでは安心して過ごせるように。「待機のストレスが大幅に軽減された」との声
STERS様の導入事例の詳細は、急コール導入事例ページでもご紹介しています。
4. 訪問看護ステーションでの活用ユースケース
遠隔医療システムに限らず、訪問看護ステーションや在宅医療クリニックでも、急コールはさまざまな場面で活用できます。ここでは3つの具体的なユースケースをご紹介します。
ユースケース① バイタルセンサーの異常値を当番看護師に即通知
- 想定シーン: 在宅療養中の患者に装着された心拍計やSpO2モニターが異常値(例: 心拍120以上、SpO2 90%未満)を検知し、アラートメールが発報される
- 急コールの動作: メールの本文に含まれる「異常値」「critical」等のキーワードを検出→オンコール当番の看護師に自動架電→看護師が「対応可」とボタン回答→管理者に結果SMS通知
- 効果: 夜間のメール見落としを防ぎ、バイタル急変への初動対応を最短化。看護師はメールを常時チェックする必要がなくなり、オンコール待機中の心理的負担も軽減
ユースケース② 医薬品保管冷蔵庫の温度異常を薬剤管理者に通知
- 想定シーン: 訪問看護ステーションや診療所で保管している医薬品(インスリン、ワクチン等)の冷蔵庫が温度異常を検知し、データロガーからアラートメールが送信される
- 急コールの動作: メールの件名に含まれる「温度異常」「逸脱」等のキーワードを検出→薬剤管理担当者に自動架電。非架電条件設定(正規表現)で「定期報告メール」や「テスト送信」は除外し、本当の異常時のみ通知
- 効果: 医薬品の品質管理強化。温度逸脱による薬剤廃棄のリスクを低減し、GDP(医薬品の適正流通基準)への対応にも寄与
温度監視アラートの詳しい活用方法は、以下のコラムもご参照ください。
温度監視アラートを確実に届ける!電話で音声通知する「急コール」の魅力
ユースケース③ 電子カルテシステムの障害を情報システム担当者に通知
- 想定シーン: クラウド型電子カルテがサーバー障害やネットワーク障害でダウンし、監視ツール(Zabbix等)からアラートメールが発報される
- 急コールの動作: Zabbixからの障害メールを急コールが受信→情報システム担当者に自動架電→対応可否の回答を取得→診療部門の管理者にも結果をSMS通知
- 効果: 電子カルテ障害への対応時間を最短化し、診療業務への影響を最小限に。Zabbix認定パートナーであるワイドテックの知見を活かした連携設計も可能
Zabbixとの連携設定の詳細は、以下のコラムもご参照ください。
Zabbix活用による障害連絡の自動化とメール通知設定
5. 患者からの電話対応も自動化するなら「転送録」
ここまで、医療機器やシステムからの「アラート通知」を急コールで自動電話通知する方法をご紹介しました。急コールは「システムからのアラートを人に確実に届ける」ことに特化したサービスです。
一方で、訪問看護ステーションや在宅医療クリニックには、もう1つの電話課題があります。それは、患者さんやご家族からの「オンコール電話を、当番の看護師に確実につなぐ」という日常業務の課題です。
「夜間に電話がつながらない」「当番看護師への転送設定を忘れてしまう」「特定の看護師に電話対応が集中して負担になっている」——こうした課題の解決には、ワイドテックの姉妹サービス「転送録」が有効です。
「転送録」は、クラウド型の多機能電話転送サービスです。順次転送で当番看護師が出なければ次のスタッフに自動リレー。スケジュール設定でボイスワープの切替を自動化。IVR(自動音声受付)で緊急電話と一般問い合わせを自動振り分け。
訪問看護のオンコール電話転送の具体的な設定方法や導入事例は、以下の記事で詳しく解説しています。
訪問看護のオンコール電話対応を自動化|順次転送・スケジュール切替で看護師の負担を軽減する方法
6. まとめ
在宅医療・遠隔医療が広がる中、医療機器やシステムからの緊急アラートを「確実に」「迅速に」当直医や看護師に届ける仕組みの重要性は増し続けています。
メール通知だけでは夜間の見落としリスクを排除できません。急コールを導入することで、以下の効果が得られます。
- 確実な気づき: メール受信から最短15秒で電話が鳴り、当直スタッフが確実にアラートに気づく
- 高精度なフィルタリング: キーワード20個+正規表現の非架電条件設定で、本当に緊急なアラートだけを通知。アラート疲れを防止
- 対応状況の可視化:「誰が対応可と回答したか」が管理者にメール/SMSで自動通知され、チーム全体で状況を共有
- 迅速なリレー: 呼出秒数10~60秒の柔軟設定で、応答がなければ即座に次の当直者へ
- 高い信頼性: 特許技術(第6244057号)に基づく稼働率99.98%のクラウド基盤
さらに、患者さんやご家族からのオンコール電話の転送を自動化する「転送録」と組み合わせることで、「システムからのアラート通知」と「患者からの着信対応」の両面をカバーする、包括的な24時間対応体制を構築できます。
急コールは無料トライアルも可能です。まずは運用イメージやコスト感を知りたい方も、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先:株式会社ワイドテック プロダクト事業部「急コール」営業担当
電話:03-5829-4886(平日 9:30~17:30)
お問い合わせフォーム:https://www.cuecall.jp/inquiry
※本記事の内容は公開日時点の情報に基づいています
※急コールと転送録は、株式会社ワイドテックが開発・提供するクラウド型電話ソリューションです
よくある質問(FAQ)
医療機器のアラートメールを急コールで電話通知できますか?
はい。メール通知機能を持つ医療機器やシステムであれば、急コールと連携できます。急コールのメールアドレスをアラートの送信先に追加するだけで設定が完了します。
不要なアラート(定期メンテナンス通知等)を除外できますか?
はい。急コールの非架電条件設定で、正規表現を使って「maintenance」「テスト」等のキーワードを含むメールを架電対象から除外できます。本当に緊急なアラートだけに絞って電話通知が可能です。
当直医が電話に出なかった場合はどうなりますか?
順次架電の場合、設定した呼出秒数(10〜60秒)内に応答がなければ、自動的に次の当直医に架電されます。全員が応答しなかった場合はリトライ架電も可能です。
対応した医師を他のスタッフに共有できますか?
はい。架電結果(誰が「対応可」と回答したか)は、指定したメールアドレスやSMS宛先に自動通知されます。通知先は最大10アドレスまで設定可能で、看護師チームや管理者への状況共有も容易です。
患者からの電話対応の自動化もできますか?
患者さんやご家族からの着信電話の転送・振り分けには、姉妹サービス「転送録」が最適です。急コールはシステムからのアラートメールを電話通知するサービスであり、転送録は着信電話を複数のスタッフに転送するサービスです。両方を併用することで、包括的な24時間対応体制を構築できます。
特定メールの受信を電話で知らせる「急コール」
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