障害通知を確実に受け取るには?
テレワーク時代のITインフラ運用を支える「急コール」活用法

テレワークによるリモートでのシステム監視や、夜間の障害対応が当たり前になった現在、ITインフラの運用における「障害通知の見逃し」は大きなリスクです。
監視ツールからのメール通知だけに頼っていると、就寝中や移動中、あるいは打合せや別の業務に集中している時などに気付けず、復旧対応が遅れる恐れがあります。
リモートでITインフラを監視・運用する時代において、障害通知に確実に気付き、確実に受け取るにはどうすればよいか?
本記事では、その解決策として電話通知サービス「急コール」の活用方法をわかりやすく解説します。
目次
- リモート監視の広がりと見えてきた、ITインフラ運用の現場の課題とは?
- テレワーク時代、IT監視の“場所”は大きく変わった
- 「気付けなかった障害通知」――リモート監視に潜むリスク
- 通知メールは万全か?IT運用現場が直面する現実
- 確実に気付くには?監視ツールと電話通知の連携が効果的
- 「通知を送る」から「確実に届かせる」へ
- 監視ツールと電話通知は連携できる?
- 「急コール」とは?機能と仕組みを簡単に解説
- 誰が対応する?を曖昧にしない「確実な通知」の仕組み
- よくある質問(FAQ)
- Q. 「急コール」で複数人に通知できますか?
- Q. 通知後に、受け取ったかどうかを確認できますか?
- Q. Zabbix以外の監視ツールでも使えますか?
- さらに安心な運用へ:リモート操作や自動復旧との連携
- まとめ:障害通知を“確実に伝える”時代へ
特定メールの受信を電話で知らせる「急コール」
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1. リモート監視の広がりと見えてきた、ITインフラ運用の現場の課題とは?
テレワーク時代、IT監視の“場所”は大きく変わった
テレワークが広がった2020年以降、ITインフラの運用・監視体制にも大きな変化が生じました。
かつてはオフィス内に常駐し、監視端末の前で障害対応にあたる体制が一般的でしたが、現在では自宅や出先など、離れた場所から監視を行う「リモート監視」が定着しつつあります。
システム障害への即時対応が求められる現場でも、現地に出勤せずに対応できる柔軟な運用体制の構築が進み、その成果が一定の効果を上げてきました。
しかし、こうした場所に縛られない監視体制には、新たな課題も浮き彫りになってきました。
そのひとつが、「障害通知に気付けない」リスクです。
「気付けなかった障害通知」――リモート監視に潜むリスク
リモートワーク中や打合せなど別の業務に集中している間、就寝中・移動中など、すぐにメールを確認できないシーンは想定以上に多く存在します。アラートメールが大量の業務メールに紛れていたり、受信に気付かずに見逃されるケースもあります。
「通知メールは届いていたが、誰も気付いていなかった」
このような事例は、実際にIT運用の現場で発生しており、復旧対応の遅れやサービス停止のリスクといった深刻な影響を引き起こす可能性があります。
通知メールは万全か?IT運用現場が直面する現実
多くの監視ツールは、障害や異常を検知すると自動的に電子メールで通知を送信する仕組みを備えています。
オフィスでの常駐監視やデスクワーク中心の環境であれば、すぐにメールを確認できるため、大きな問題にはなりにくいでしょう。
しかし、テレワークや夜間対応など、運用担当者が現場にいない状況では、通知メールに気付くのが遅れたり、そもそも見逃してしまうリスクが高まります。
このままメール通知に依存した運用を続ける限り、障害通知を見落とすリスクは依然として高いままです。リモート対応が広がる今こそ、「誰が、いつ、障害通知を確実に受け取るのか」という視点が、これまで以上に重要になっています。
2. 確実に気付くには?監視ツールと電話通知の連携が効果的

「通知を送る」から「確実に届かせる」へ
多くの監視ツールには、障害や異常を検知した際にメールで通知を行う機能が備わっています。
しかし、メール通知は「送信した時点」で役目を終えるため、受信者がその内容に気付いたかどうかまでは保証できません。
その結果、重大な障害通知が見落とされ、対応が遅れてしまうリスクが生じます。
特に、リモート監視や夜間対応といった、即座に画面を確認できない状況では、「確実に気付かせる仕組み」を別途用意することが不可欠です。
その解決策として有効なのが、電話による通知です。
監視ツールと電話通知は連携できる?
Q:監視ツールと電話通知は連携できますか?
A:はい、可能です。
たとえば、監視ツール(ZabbixやNagiosなど)で障害を検知した際に送信されるアラート通知メールをトリガーとして、後述する電話通知サービス「急コール」が自動的に電話を発信する仕組みを構築できます。
この連携により、「メールを送る」だけでなく、「電話の通知で確実に気付かせる」ことが可能になります。
メール通知の弱点である「見落とし」や「気付きの遅れ」をカバーできる点が、急コールの大きな特長です。
次は、電話通知サービス「急コール」の仕組みを詳しく見てみましょう。
3. 「急コール」とは?機能と仕組みを簡単に解説

「急コール」は、障害発生時に監視ツールから送信されるアラート通知メールをトリガーとして、あらかじめ設定した電話番号に自動で電話をかけるクラウド通知サービスです。
最大の特長は、「通知を送る」だけでなく、「電話によって気付かせる」ことを目的とした仕組みになっている点です。メール通知のように見落とされるリスクがなく、障害発生を確実に伝え、迅速な対応につなげることが可能です。
急コールには、以下のような実用的な機能が備わっています。
機能 | 説明 | ベネフィット |
---|---|---|
キーワード解析 | 通知メールの件名や本文に含まれるキーワードを判定し、電話通知の要否を自動で判断 | 本当に重要な障害だけに絞って通知できるため、“通知疲れ”を防げる |
多段階通知 | 最初の担当者が電話に出なかった場合、次の担当者へ自動的に通知をリレー | 誰かが対応するまで確実に通知が届く体制を作れる |
一斉通知 | 担当者全員に一斉に電話通知 | 電話通知に一刻も早く気づく体制を作れる |
レスポンス取得 (プッシュ応答) |
電話を受けた担当者がプッシュ操作で「通知を確認した」ことを明示できる | 通知が届いたかどうかを把握でき、連絡ミスを防げる |
これらの機能により「急コールは」、障害通知を確実に受け取る方法として、リモート運用や夜間対応の現場で高く評価されています。
誰が対応する?を曖昧にしない「確実な通知」の仕組み
監視ツールが送る障害通知メールは、複数人に同時送信されることが一般的です。受信した全員が障害に気付いていたにもかかわらず、「誰が対応するのか」が明確でなかったために初動が遅れた――これは実際に現場で起きている問題です。
「急コール」は、電話で1人ずつ順番に通知を行う多段階通知機能を備えており、誰が通知を受け取ったか、誰が応答したかまでを明確に記録できます。
「通知に確実に気付かせたうえで、誰が対応するのかまで“見える化”できる」ことが特長の「急コール」を活用すれば、責任の所在を曖昧にすることなく、対応の先送りを防ぐことができます。その結果、障害発生時の初動対応の遅れを最小限に抑えることが可能です。
4. よくある質問(FAQ)
Q. 「急コール」で複数人に通知できますか?
はい、可能です。
あらかじめ設定した複数の担当者に対して、順番に電話をかけることも、複数人に同時に通知を送ることも可能です。
Q. 通知後に、受け取ったかどうかを確認できますか?
はい、可能です。
急コールには、電話を受けた側がプッシュボタンで応答する機能があります。この機能により、「通知が届いたかどうか」「誰が応答したか」を管理者側で確認でき、障害通知への対応体制をより強固にできます。
Q. Zabbix以外の監視ツールでも使えますか?
はい、Zabbix以外でもご利用いただけます。
急コールは、任意の監視ツールから送信されるメールをトリガーに動作します。
メール通知機能さえあれば、Nagios、Hinemos、独自スクリプトなど、さまざまなシステムと連携可能です。
5. さらに安心な運用へ:リモート操作や自動復旧との連携

「急コール」によって確実に障害通知を受け取る体制を整えたうえで、次に求められるのは障害への迅速な対応と復旧です。
リモート監視や在宅対応といった柔軟な働き方が広がる中で、障害発生後の対応までも遠隔から完結できる体制があると、運用の安定性と効率性は格段に向上します。
急コールを提供するワイドテックでは、障害の通知から対応・回復までをリモートで完結できるソリューションをご用意しています。
リモート操作ツール「NetSupport Manager」や、インフラ運用自動化ツール「POLESTAR Automation」と組み合わせることで、より効率的で安心な運用体制の構築が可能です。
(NetSupport Managerによるリモート操作で、現地対応を最小限に)
- NetSupport Managerは、Windows環境向けのリモート操作ソフト
- 離れた場所からサーバーや機器にアクセスし、復旧作業が可能
- システム不具合やアプリ再起動などの初動対応を、現地に行かず実施できる
- 夜間・休日の当番者の負担を軽減し、「出勤が必要」という制約を解消
(POLESTAR Automationで自動復旧と日常点検までカバー)
- POLESTAR Automationは、ITインフラ運用を自動化するソリューション
- 設定変更・復旧・点検・監査などの作業を人手を介さず実行
- 例:サービス停止時に自動再起動、特定エラーの自動修復
- ログや設定ファイルの異常も点検対象にでき、障害の予防にも効果的
6. まとめ:障害通知を“確実に伝える”時代へ
テレワークやリモート対応が広がる中で、ITインフラ運用における障害通知のあり方も大きく変わりつつあります。
今求められているのは、「メールを送れば終わり」ではなく、「通知が届いたか」「気付かれたか」までを担保する運用体制です。
急コールは、監視ツールの通知メールをきっかけに電話を自動発信し、相手が気付くまで、そして応答するまで確実に届けるというアプローチで、この課題を解決します。
「誰が、どこで働いていても、障害通知に確実に気付ける」という安心を、運用現場にもたらします。
Zabbixなどの監視ツールとの連携はもちろん、すでにお使いの既存システムとも柔軟に連携可能です。
通知の見逃しや対応遅れに課題を感じている方は、ぜひ一度、急コールの導入をご検討ください。
特定メールの受信を電話で知らせる「急コール」
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